経済学について

突然ですが、さかもとは経済学を専攻しておりました。(カナサシもそうですが)
なんというか最近「なんとか経済学」みたいな本を読んでみても「これ分野だと金融工学じゃねぇの?」みたいなことがあったり、会計学とかマーケティングとかの話題が経済学関連として扱われているところをよく見ますので以下書きます。


経済学は多くの場合誤解されています。「経済系の学問はお金についての学問である」という命題があるとすれば、それは偽です。(逆は判断がかなり難しいですが、対偶は間違いなく偽です)

もともと「経済」という言葉の語源は「経国済民」というものです。国の方策を正し、国民を救うという中国のことわざで、転じて「物事を正しく、効率的に行うこと」を経済的と呼ぶようになりました。合理性の追求こそが経済学の目的なのです。ある意味、合理性を追求している学問があれば、心理学の実験であってもそれは経済学的側面をもつと言えます。
確かにマクロ経済学だとお金がからむことが圧倒的に多いですが、経済学の目的は「限られた資源をどのように活用するのが効率的か、全体の幸福度を最大化するか」という問題に対処するためのものです。お金儲けの手段は商学経営学の領域です。

ただ、「幸福度」というともやもやしていて数値化しにくいので、多くの場合、幸福度をデジタルにあつかうための尺度としてお金が登場しているのです。(「〜〜円もらったときと同等の幸福度」みたいな感じですね)公共経済の方面だと貨幣がが全く登場しない例も珍しくありません。

たとえば、僕は経済学の授業でレポートを何について書いてもいいと言われたので「掃除経済学」という題名でレポート書いたことがあります。「部屋が片付いていないデメリット」と「片付けるコスト」を計算し、「3日間で寝床まで散らかってしまう人は一週間に何分間掃除の時間を作るのがよい」みたいなことを書いていました。


「限界効用逓減の法則」や「フィリップス曲線」を援用して、屁理屈なりに理屈としてまとめていましたし、「掃除をする時間のコストと、部屋が汚いことでの感じる不満のコストを合理的に天秤にかけると、こういうことが言えます」と結論も出していたため(薄ら笑いを浮かべながらでしたが)立派に経済学あつかいされました。別段評価も悪くありませんでした。


僕は思ってみればお金が絡んでいない経済学が好きだったのかもしれません。経済学系で読む本もそんなのばかりでした。経済学をお金だけの学問として扱うのはたしょうもったいがナッシングだと思う訳です。
不合理を正して合理的にしてみたら、合理的だけど若干アタマいかれてるよねみたいな結論を見るのが好きなので、そういうのがたくさん見れるようになったらいいなぁと思います。その点で最近だと「ヤバい経済学」がかなりいい感じでした。面白いよ。