好きになる数学入門〈2〉図形を考える―幾何

最近数学の証明が面白くって毎日1時間ぐらいひたすらノートにシャーペンでガリガリしてたり。とくにもっとも初歩的なやつです「ピタゴラスの定理を証明しなさい」みたいな。
こんなこというと難しいことを面白がれる知的な人とか揶揄されそうですが、別にそんな知的なもんじゃないと思います。それこそ「蛇口をひねると水が出るのはなぜ?」みたいなもんとレベルは一緒です。当然のように使っているけどそもそも仕組みはどうなってるんだろうってのを知るのはトリビアを集めるみたいな楽しさがあります。

例えば「三角形の二辺の長さを足すと、必ず他の一辺よりも長くなる」という定理。お手元の紙に色々エクストリームな三角形を書いてみてほしいんですが、二辺を足すとどうやってももう一辺より長くなります。
「当然じゃねーかよ」と言えばそうなんですが「なんで?」というのを説明するのがこれがすごい楽しい。ちなみにこの定理を証明するためには「ある三角形において、角の大きさの大小は対辺の長さの大小と比例する」ていう定理を使うんですがその定理を証明するのには・・・みたいにいくらでも出来る。
あんまり行くとこういうふうになって大変なことになりますが、ほどほどのところから一行一行屁理屈を積み立てるのは不条理な世の中で僕にとってのオアシスであります。



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お手元の紙切れに作図しながら呼んでみてください。
所詮は素人ですんで数学的ツッコミどころにはスルーの方向性でお願いします。


【定理】
三角形の二辺の長さを足すと、必ず他の一辺よりも長くなる


まず△ABCで AB+AC>BC を証明する


ABの延長線上にAB=AD、BD>ADとなる点Dをとる・・・(1)
△ADCについて考えると
∠ADC=∠DBA(二等辺三角形のため)・・・(2)
BCD>∠BCA(∠BCAは∠BCDを分割した点のため)・・・(3)


(1〜3)より
DB > AC (三角形で角と対辺の大小は比例する)・・・(4)


DB=AB+AD (AはDB上の点のため)・・・(a)
AD=AC ((2)より)・・・(b)


(4)(a)(b)より AB+AC>BC 


AB+BC>AC
BC+AC>AB も同様に証明できる。

(証明終わり)

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この証明終わりってのがなんか頭良くなった気がして気持ち良いんですね。

ちなみに下記アマゾンアフィの本で遊んでいるんですが、著者の宇沢弘文は超有名な長老経済学者で「社会的共通資本」っていう本も面白いです。オヌヌメ




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宇沢 弘文

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